2015年11月26日

「一億総活躍社会の実現に向けて緊急に実施すべき対策」について(談話)


民主党政策調査会長
細野 豪志


本日、政府は「一億総活躍社会の実現に向けて緊急に実施すべき対策」をとりまとめた。

しかし、空疎なキャッチフレーズが示す通り、その実態は哲学・理念を欠いた、無責任なバラマキ政策の寄せ集めに過ぎない。「三本の矢」に基づくアベノミクスが国民生活の悪化を招いたことへの反省も総括もせず、またぞろ「新三本の矢」という看板の書き換えを行っていることも姑息である。

緊急対策は「希望を生み出す強い経済」としてGDP600兆円の達成を謳っている。だが、目標を掲げるだけなら誰でもできる。日本経済は直近二期連続マイナス成長を記録するなど、安倍政権は経済回復の結果を出せていないが、本日の対策にも、国民各層の所得を増やし、中長期的に日本経済を成長軌道に乗せるための施策が根本的に不足しており、今回の目標も空手形となる可能性が高い。また、最低賃金の引き上げは民主党政権で積極的に取り組んだ政策を模倣したものだが、今回目標年限を明記しなかったことでむしろ後退する可能性が出てきた。

緊急対策は目玉として「介護離職ゼロ」「希望出生率1.8」を掲げている。しかし、介護報酬を
過去最大に下げて介護離職に拍車をかけたのも、産休・育休を取得することが困難な派遣労働者を拡大する労働者派遣改悪法を成立させたうえ、残業代ゼロ法案の成立によって働く人の子育てを不安定化させようとしているのも安倍政権である。選挙目当てで整合性の取れない政策とスローガンを並べ立てる姿勢は無責任極まりない。

民主党は、問題だらけの「一億総活躍」の矛盾をきびしく追及する一方で、すべての人に居場所と出番がある「強くてしなやかな共生社会」の創造に全力を尽くす。人への投資と規制改革など成長戦略の実行、再分配や雇用の安定化、中小企業や農林水産業への重点的支援等により底上げを図る経済政策への転換を着実に図っていく。同時に、安倍内閣のバラマキ政策と対峙し、財政健全化を着実に達成できるよう、中長期の財政の枠組みを法定化する「財政健全化推進法案」を国会に提出すべく、準備を進める。


以上